榮樂(えいらく)内科クリニック 鹿児島市

全身性エリテマトーデス(SLE)について

全身性エリテマトーデス(SLE)は、代表的な自己免疫疾患で、いくつかの内臓障害を起こす病気です。
患者さんの約半数が、20〜30歳代に発病しており、そのうち90%が女性であるのが特徴です。
妊娠可能な年代に多く発病するため、女性ホルモンの関与が示唆されています。
また、妊娠・出産をきっかけに発病することもあります。

病因

SLEがなぜ起こるのか、その原因についてはいまだに不明ですが、発症のリスクになる因子については少しずつわかってきており、環境因子、遺伝的な素因、免疫の異常、ホルモン因子などが、複雑に作用しあって発症すると考えられています。

SLEでは、自分のDNAが抗原となり、それに対する抗体と合体(結合)し、免疫複合体を作ります。この免疫複合体が皮膚・腎臓・血管などの組織に沈着して、障害を起こすと考えられています。

症状

SLEの症状は、きわめて多彩です。
ほとんど治療を必要としない症状から重い症状までさまざまです。
初期症状としては、80%の患者さんに発熱がみられます。
SLEの臨床症状の図のように、だるい・疲れやすいといった倦怠感や体重減少などとともに、皮膚・粘膜・関節・内臓(腎臓・心臓・肺)・中枢神経などに症状が起こります。
病状が落ち着いた状態(寛解)と再び病状が勢いを増す状態(再燃)を繰り返しますが、
きちんと管理して、あきらめずに治療を続ければ、悪化や再燃を最小限に抑えて、病状のコントロールが可能です。

治療

治療は免疫反応と炎症を抑える効果の高いステロイドを中心とした薬物療法が行われます。
最近では、皮膚症状や全身倦怠感・関節症状に対して、ヒドロキシクロロキン(プラケニル)が使用できるようになりました。
さらに自分自身を攻撃する抗体を作る細胞を生き残させてしまう物質(BlyS)の働きを阻害することで、SLEの疾患活動性を抑える生物学的製剤ベリムマブ(ベンリスタ)が使用可能となりました。

当院ではプラケニル・ベンリスタともに使用可能です。興味のある方はご相談ください。

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